駐在員事務所


アメリカで事業を行う場合、本格的な進出前にアメリカに駐在員事務所を設置することがよくあります。企業にとってアメリカで投資することは、まかり間違えば日本の本社に重大な影響を及ぼすことになりかねないので、現地に足を置いてみて様子を伺い、だめならば、そのまま撤退することもありえます。

駐在員事務所は、本格的なアメリカ進出を行う前に市場調査や現地情報の収集などを行います。つまり、日本の本社のために情報を集めているだけで、決してアメリカでは営業活動を行いません。駐在員事務所は日米租税条約において恒久的施設とみなされませんので、連邦税ベースでは法人税の課税から除外されています。

州税に関しては、必ずしも連邦法と同じではなく、その州ごとの税法に従うことになります。また、州税が発生した場合、日本において外国税額控除を取ることができるかが問題ですが、海外源泉所得がない場合、州税を控除できなくなることもあります。

IRS及び州政府当局等への法人設立等の届出は必要がないものの、年一回、報告書を提出することが義務づけられています。、その州で、現地従業員を雇用する、あるいは日本からの駐在員を雇用するため、給与関係税や州法人税支払及び報告等のために連邦雇用主(法人)番号を取得することが必要です。州法では一般の会社と同じように取り扱われることもあります。

また、実際問題としては、活動が情報収集だけで終わらないことがあります。例えば、試験的にアメリカ国内で商品を販売してみるとか、割り切れない所があり、実態で判断されることになります。


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日本の会社の支店

アメリカに支店を出して活動をするときは、支店について、米国における事業活動から生じた所得に課税されます。本支店間の価格設定や経費配分が複雑です。日本の親会社自体が米国において税務申告することとなり,原則的には米国の税務調査権は日本まで及ぶことになります。

支店利子税

米国支店の総資産に対する借入等の負債割合が、法人全体の負債の割合以下なら,10%の支店利子税(Branch Level Interest Tax)が課されます。米国支店への出資金の−部は米国外からの借入とみなされ,みなし支払利息として経費算入が許されます。

州税
 
州の課税所得の計算では以下の方法があります。

州内での事業を独立の課税主体とみなし,この事業に対応する所得を当該州の課税所得とします。これとは別に
ユニタリー方式、親会社と関係会社との利益を合算して課税所得を計算するやり方があります。アメリカの部分を算出するには、日本の本店、米国支店、その他外国支店の総所得を、米国支店に帰属する売上高を有形資産,人件費,収益の三要素の平均按分率によって按分します。これにより、会社全体で利益が出ている場合、アメリカの支店が利益が出ていなくても、州税が発生することがおこりえます。

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現地法人

現地法人のメリット

(1) 親会社の責任は子会社への出資金までであり,子会社が製造・販売する製品に対するProduct Liabilityや雇用問題等は、親会社まで遡及される可能性は低くなります。
(2)子会社が独立の人格として米国で申告するため,米国の税務調査権は原則的には日本まで及びません。

税務上の手続き

連邦政府に対しては納税者番号の申請,州政府に対しては雇用者登録・州失業保険登録・労災保険加入申請(州によって異なる)・売上税/使用税納税者登録等が必要です。

法人の設立州以外に,事業を行なう州がある場合には,事業を行なう州において他州の法人=Foreign Corporationとして事業申請をします。

法人税

米国法人として連邦・州税法に基づいて課税されます。米国外にも所得がある場合,その所得を合算して全世界の課税所得から税額が算定されます。二重課税の排除は外国税額控除でおこないます。

法人設立初期等において発生する欠損金は繰越して,将来の所得との相殺を行なうことができます。日本への配当には,米国源泉所得税が課税されます(日米租税条約で0%あるいは5%の税率適用)。配当受領者が法人なら,この源泉所得税および現地法人の米国法人税は、日本で外国税額控除の対象となります。

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