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2012年申告シーズン
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FATCA(外国口座税務コンプライアンス法)スタート
2011年分(2012年申告)から新たな情報申告が始まりました。
従来のFBAR(外国金融口座残高報告)と二つの情報申告になります。
ブログから
FBARを忘れてはいけません
今年から外国口座税務コンプライアンス法(FATCA)の申告が開始されるので、どうしてもFATCAに目が行っている。しかし、従来の外国銀行の残高報告(FBAR)を忘れてはいけない。このFBARの報告義務も並行してあるので、FATCAの報告をしてお終いと言うわけにはいかない。そして、実はFBARの方が圧倒的にペナルティの金額が大きくなることもある。
2011年にはFBARで自主開示特別プログラムのOVDIが行われた。この自主開示は2009年自主開示特別プログラムのOVDPの第2版だった。自主開示と言うのは、情報開示をしていなかった人に、適正に申告をする特別なチャンスを与えたものだ。
この2回で自主開示はすべてお終いと言うわけではなく、2012年に第3弾の自主開示プログラムが実施されるとIRSから発表があった。詳細はこれから発表されるが、次のような特徴がある。
2012年プログラムは、基本的には2011年OVDIを踏襲する。しかし、大きな違いは、期間の設定がなく、いつでもこの自主開示プログラムを使えることができる。また、条件がいつでも変更されることもあるし、いつでも終了することができる。
ペナルティについては、次の点が異なる。
開示をする前の8年間を対象にそれぞれの年の最高残高の27.5%を支払うことになる。これは2011年プログラムでは25%だったので2.5%分が上乗せになった。27.5%だけではなく5%または12.5%のペナルティもある。これは2011年プログラムと変わらない。
この情報開示をしなかった罰金を払うだけではなく、8年間にわたり、追徴され、延滞税もかけられる。さらに不正確、過少申告のペナルティも払うことになる。これから見ればFBARの方がFATCAよりも過酷ともいえる。
連邦遺産税の基礎控除額
2010年税法(the Tax Relief, Unemployment Insurance Reauthorization, and Job
Creation法)で、2011年と2012年度に限り、アメリカ市民一人には500万ドルの基礎控除がある。そのために500万ドルまで、夫婦だと1000万ドルまで連邦遺産税がかからない。さらに配偶者の間にこの基礎控除の「携帯性」が認められている。夫婦間の基礎控除枠の携帯があると、最初の配偶者が亡くなり、控除額をすべて使い切らない場合、その分が生存配偶者に受け継がれる。さらに、生存配偶者はもともと自分が使える控除枠を使うことができる。
AさんとBさんが結婚しており、彼らの財産は800万ドルとする。さて、Aさんが亡くなったとする。アメリカ市民の夫婦間では、無制限の配偶者控除がある。500万ドルの基礎控除を使う必要はない。その後、Bさんが亡くなり、Bさんの財産が800万ドルと仮定する。この場合、Aさんの使っていない500万ドルの基礎控除と、Bさんの500万ドルの基礎控除があるので、合計1000万ドルの控除となる。結果として、Bさんの800万ドルの財産はまったく連邦遺産税がかからない。
携帯性がなければどうなるか。Bさんには500万ドルの基礎控除がある。800万ドルの財産から500万ドルを差し引いて、300万ドルが課税対象財産になる。遺産税率35%をかけると105万ドルの税金が課税される。
そんなに財産が無いので自分には関係がないと言う人には無関係な話である。ところがBさんはいつ財産が増えるかわからない。宝くじに当たるか、金持ちのおじさんやおばさんが財産を残してくれるかもしれない。この場合、Aさんが亡くなった時にForm 706を提出しないと万事休すだ。
そして、この携帯性は2011年と2012年だけに適用される。2013年以降はわからない。またアメリカ市民を対象とした話なので、市民権の無い日本人はストレートに同じとはならない。
ひとつ救いとは言えども
日本に住んでいて、日本の税金を適正に支払っているが、アメリカの税金の申告をしていない、税金を払っていないという方がいる。アメリカに申告をしなければいけないということを知らなかったということもあり得る。しかし、知らないということは免罪符にはならない。
きちんと申告書を提出し、税金を払っていなければペナルティの対象になる。代表的なものは申告をしていないという事実に対する罰則だ。これは1か月について5%の罰則で、25%で頭打ちになる。また、税金を払わないという事実に対する罰則は、1か月について0.5%となる。そして、さらに延滞金利が発生する。
一方で、合理的な理由があれば罰則を免れたり、減額されることもあり得る。自然災害に巻き込まれた、戦争や争乱など自分の管理しえないことで税金の申告がなされていなければ仕方がない。また、本人が亡くなったとか重病であるならばこれも仕方が無かろう。しかし、自分が知らなかった、忘れたということは理由たり得ない。
また、合理的かどうかは最終的にはIRSが決める。納税者が合理的な理由だと考えてもIRSは合理的ではないと判断した場合は、ペナルティの対象と言うことになる。
ひとつ救いになることはこの罰則は支払うべき税額に対して計算される。それ故に、税金の申告を行っていなかった、税金を支払っていなかったと言っても、もともとも支払う税額がなければ罰則の対象にはならない。
ただし、適正な控除を取った結果、税額が発生しないということで、申告書を提出しなくてはならない。潜在的に、税金がかからない場合であっても、申告書を出さずに何もしていなければ、税金を逃れていることにしかならない。
また、ここで述べていることは、情報申告とは一線を画す。情報申告とは外国金融口座の残高報告など事実を報告することだ。
イタリアの猫が10億円を相続
しばらく前の新聞で、イタリアの猫が10億円以上を相続したというニュースが流れていた。目にした人も多いに違いない。
ローマ市内のアパートで94歳のおばあさんが亡くなった。独り暮らしで身寄りはネコ1匹。1千万ユーロ(約10億5千万円)の遺産は、ネコ好きの縁で知り合い、最期をみとった看護師が受け継いだ。(中略)弁護士によると、かわいがったトンマジーノに相続する遺言書の作成を望んだが、法律ではネコは相続できなかった。
自宅で看病してくれる看護師のステファニアさん(48)にネコがなついたため、ずっと飼い続けてくれるよう頼んでいたという。弁護士は「受け継ぐのにふさわしい人」と話している。
2人が知り合ったのは街の公園。ともにネコ好きで仲良くなった。「裕福な人だとは知らなかった。自分の人生についてほとんど語らなかったから」と話す。亡くなった後に事情を知り、驚いたという。(朝日新聞より)
アメリカでも、基本は同じで猫や犬は直接、相続をすることはできない。遺産を受け取るという法律行為を動物はできないからだ。その結果として、ペットのトラストを作り、そのトラストが動物の世話をし続けることになる。
さらに、その動物が亡くなった後は、トラストが解散されて、残余財産は教会や慈善団体などに渡されることが多い。
亡くなった飼い主の生き方にも考えさせられる。お金はとても大事なものだけれども、そのおばあさんが豊かな気持ちで満足に暮らすことにおいて、お金はそんなに必要なかったということだろう。我が家の犬や猫も、全くお金を持ってはいない。しかし、十分にリッチな生活を楽しんでいると思える。いろいろと考えさせられる。
二重ステータスになる
日本からアメリカに転勤になった年や、アメリカの勤務を終えて日本に帰国した年は、アメリカの税務上、二重ステータスの外国人となる。
アメリカは属人的に居住・非居住が決まる。日本のように属地的に居住・非居住が決まるわけではないと言われるだろう。それはその通りで、アメリカ市民や、グリーンカードを持っている人は日本からアメリカに引っ越そうが、アメリカから日本に引っ越そうが、税務上はアメリカの居住者である。そうした人には二重ステータスという事態にはならない。
アメリカの市民権やグリーンカードを持たない人は、アメリカに入国した年やアメリカから帰国した年に二重ステータスになる。アメリカ非居住者からアメリカ居住者になることがある。またアメリカ居住者からアメリカ非居住者になることがある。その年を過ぎると、べったりアメリカ居住者になるか、アメリカ非居住者になり、この二重居住者のステータスにはならない。
アメリカ居住者となれば、全世界所得課税を受ける。一方、非居住者はアメリカ源泉の所得にのみ課税を受ける。非居住者から年末時点で居住者になっている場合はForm 1040をメインとして提出することになる。一方、年末時点で非居住者の場合Form 1040NR Formまたは1040NR-EZをメインとして提出することになる。サブとしてForm 1040を提出する(二種類提出)。
二重ステータスの場合、いろいろなしばりが出る。標準控除は使えず、項目別控除だけが使える。また所帯主のステータスは使えない。さらにさまざまな控除が使えるか使えないかと言うことがとても大切なポイントになる。
こうした税務上の変化が出るわけだが、何がどうなるかと言うことを細かく覚えておくことは容易ではない。大きく年末の段階でアメリカ居住者になるのか、アメリカ非居住者になるのかで処理が異なることを理解すればよい。そして、申告の時期になったら、しっかりと解説書を読んで動くことになる。
個人の海外資産を報告
このはアメリカの話ではない。2012年の税制改正で日本政府は国境を越えた課税の強化に乗り出す。海外にある預金や株式・不動産などの総資産が5000万円を超える個人が対象になる。年に一度、税務署に報告義務を設ける。違反した場合は1年以下の懲役となる。
アメリカのFATCAやFBARと同じことをとうとう日本も行う事になる。アメリカの税務から見ればまだまだやさしいと思ってしまう。FABRでは報告金額が1万ドルで、今の為替だと80万円を切るレベル以上の預金残高で報告義務が発生する。ペナルテイはもちろんのこと、実刑があるのではるかに厳しい。
また日本の仕組みは報告主体が個人だが、FATCAではその実績を海外の金融機関にも報告をさせる。アメリカは日本の金融機関にそこまで情報開示を求めている。日本もアメリカの金融機関に対して同じことを求めても文句はあるまい。
アメリカは社会保障番号によりそうした情報を把握できる。しかし、日本はその環境が整っていない。世界が力を合わせて海外での租税回避を行う流れに日本も乗っている。なのに、日本は納税者番号をどうするこうすると言っていられる状況ではないと思える。
日米の電子申告
そもそも、アメリカでは電子申告がどのくらい普及しているのだろうか。2011年6月3日現在のIRSの実績は次の表のようになっている。2011年の個人所得税の申告件数は約1.3億件あり、電子申告は約1.1億件だ。単純に電子申告の比率を取ると79.9%と言うことで約80%が電子申告を行っている。
個人所得税の申告件数:
単位:1000件
| |
2010年 |
2011年 |
変動 |
| IRS受付分 |
132,050 |
133,808 |
+1.3% |
| IRS処理分 |
129,054 |
132,530 |
+2.7% |
| 電子申告 |
|
|
|
| 件数 |
94,604 |
106,233 |
+12.3% |
| 電子申告比率 |
71.64% |
79.94% |
+8.3P |
一方で、日本の場合はどのくらい電子申告をしているのだろうか。アメリカは個人がそれぞれ確定申告をしなくてはならない。日本の場合、会社に勤めていれば年末調整など会社がやってくれるので同じ土俵に乗せるわけにはいかない。しかしながら、どう見てもこの分野ではアメリカの背中も見えていないくらい距離感があるのではないだろうか。
日本でも一生懸命努力をしていることはわかるし、年々間違いなく進歩している。電子申告のサイトに行けば、すごく良くなっているなあと感心させられる。
日本ではなく、アメリカにいる人がこの電子申告を使い、日本に申告ができないかと問い合わせを受ける。確かに、アメリカの感覚では、簡単に電子申告ができるので、その感覚で日本の確定申告も済ませたいという気持ちはよくわかる。残念なことに、日本の非居住者は日本の電子申告を使って申告を行う事はできない。
それでも、どうしたら使えるようになるのかと言われるので、入口のところで少なくとも次の要件が必要と説明する。
1. 利用者識別番号の取得
2. 電子証明書の取得
3. ICカードリーダー・ライターの購入
一例として、電子証明書を取得するためには、地方公共団体による「公的個人認証サービス」を受けるため、住民票のある市区町村の窓口で住民基本台帳カード(ICカード)を入手し、電子証明書発行申請書等を提出して電子証明書の発行を受ける。
住民基本台帳カードはどこにあったけ?それを持って市区町村に出向かないといけない。と言うところで海外は無理なのだが、さらにICカードリーダー・ライターなるものを購入するとかになると、ほとんど話についていけなくなってしまう。
アメリカの場合は社会保障番号か納税者番号を取得するだけで、すぐにも電子申告に取りかかれる。日本は2015年にこの番号に相当するものが付与されるということだが、なんだかスムーズに行くのかどうかわからない。
同じことをやるにしても、日本とアメリカのこの差はなんなのだろう。
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日米二カ国の税務処理 |
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日米間において生じた案件は、米国における税務は当事務所にて、日本における税務は星税理士事務所との協力でサービスを提供しております。
国内税務はこちらから
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国際的な贈与と遺産相続 |
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米国の贈与や相続についての日本語資料はとても少ないです。米国のものは米国の視点です。日本に住む私たちは、米国の例外の領域となり、日米両面の検討が必要です。
お気軽にご相談ください。
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不動産やストックオプションの譲渡益 |
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日本の居住者でアメリカの不動産売却やストックオプションの利益がある場合、日米の申告が基本的に必要になります。
日米両国に渡る外国税額控除の処理が複雑になります。
日本は3月15日が確定申告の期限です。日米の処理を行う時にアメリカ側の申告期限(4月17日または日本からの場合は6月15日)が後になるために配慮が必要になります。
アメリカの不動産売却やストックオプションがある場合、処理に時間がかかりますので、早めにご相談ください。
国内税務とパッケージサービスをご提供しています。
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気を付けましょう |
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● J-1 Researcherの場合
J-1ビザ教授/研究者の皆様のご参考です。
J-1ビザ教授
J-1ビザ教授の社会保険税
J-1ビザ教授のケーススタディ
J-1ビザ教授の憂鬱
● 奨学金と税金
奨学金の課税、非課
学生、大学教授、研究者の税金(2)
学生、大学教授、研究者の税金(3)
申告書を直したい
昨年の申告書が間違えて、修正すると還付を受け取ることができるとわかった場合です。
修正申告書を出しましょう。過去3年以内であれば申告書を提出することで過去の還付金を受け取ることができます。
やり方がわからない時はご相談ください。
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